マツリズム

【お知らせ】祭サミット2020を開催しました!

2020.08.21

 初めまして!マツリズムでインターンをしております、岩手大学3年のふじだい(藤井 大地)です!

写真右から2番目インターン藤井


 8月1日(土)にオンライン上で開催されたマツリズム主催の「祭サミット」。北は岩手から南は長崎まで、全国各地の祭りに関わる人たちがオンライン上で集まり、コロナウィルスで中止になった祭りの現状・これからについて話し合いました。今回はその様子についてレポートします!

全国各地の祭りに関わる人たちが集まりました!


サミットはまず、マツリズム代表の大原学氏による開催概要の説明から始まり、自己紹介、担い手による祭りの現状報告、グループディスカッションといった流れで進められました。新型コロナウィルスによって中止になったお祭りの担い手が現在どういった心境なのか、今後どうしていくつもりなのか、といった点は自分の中でも興味があり、実際にお話を聞ける貴重な機会でした。
 また、祭りの担い手の方々にとっても、他地域のお祭りの担い手の話を聞けるというのは良い機会らしく、グループディスカッションの際に、古川祭りの中村さんが『他の地域の祭りの現状を知ることが出来て、モチベーションアップにも繋がる』と言っていたのが印象的でした。

開催概要の説明


 そして、祭りの担い手が自分の地域の祭りに対して情熱を持っているということは勿論、コロナで中止になったことに対するショックというよりかは、その先に対する憂いが感じられました。
 自分のような祭りの参加者は、参加している祭りが中止になってしまったとしても「寂しいなぁ、残念だなぁ」としか感じられませんが、担い手の方々は、その先というか祭りが中止になった事で、これまで練習してきた若い人たちの意識が離れたりしないか、地域の人々が集まる理由が無くなってしまうのではないか、などといった祭りのこの先に対する心配の声が出ており、担い手らしいというか、祭り・地域に対する意識の違いを改めて実感しました。

祭サミット主催のマツリズム大原代表

 今回の祭りサミットで一番共感したのは、熱海のこがし祭りの担い手の小倉さんの「伝統が脳死状態」という言葉でした。現在の伝統と呼ばれる行事は、本質が理解されないまま、ただなんとなく流れに応じて行われているものが多く、お寺は今では信仰の対象ではなく、ただのお墓の不動産と化してしまった様にも感じ取れます。自分の考えでは、ただ続けるのは「伝統」とは言わず、時代にあった形に変えながらも、本質と熱意を引き継いでいくことだと思います。
 すなわち、ただ脳死状態で続けることは伝統とはいえず、なんのため、誰のために、これをやっているのかを把握して行わなければならない。このコロナ禍は、壱岐の祭りの割石さんが言っていたように、必要なものと、不必要なものが明確になる機会であり、脳死状態で続けられてきた伝統は、「やる必要なくない?」という感情のもと消えてしまうものもあるかもしれません。そうではなく、改めて「なぜやるのか?」の疑問を持って祭り・伝統を問い直し、本質を振り返る機会となることを願いたいと思います。

 

記事:藤井 大地